高山右近の郷を巡る

高山を散策する

宣教師ルイス・フロイスが『日本史』の中で、「高山」は「高い山」を意味すると残した通り、標高400mほどの準高地にある高山地区。比較的標高が高いため、夏でも涼しく、四方を山に囲まれた豊かな自然が魅力です。

キリシタン大名・高山右近の生誕の地としても知られており、現在でも高山には、隠れキシリタンの墓と伝えられている「高山マリアの墓」や「高札場」などのキリシタン関連遺物が残っています。いにしえの生活に思いを馳せながらこの地を巡れば、右近の魅力にきっと近づいていただけることでしょう。

また、豊能町には多くの棚田がありますが、特に高山地区に残る棚田は美しい田園風景が見られます。この素晴らしい里山の風景を守るため、休耕田を利用した農地再生運動などの活動も行われており、高山真菜や高山ごぼうなどの伝統野菜も今日まで大切に受け継がれてきました。高山コミュニティセンターは毎週日曜日に直売所が開設され、旬の高山産野菜などもお買い求めいただけます。

右近の郷

(高山コミュニティセンター)
廃校になった高山小学校を改修整備した施設。自然に育まれた高山で地域資源を活かした都市農村交流事業や貸館事業を行っています。

高山 高札場

禁令や法令などを板札に墨書し庶民に通知するための掲示板。1867年に掲示されたキリシタン禁令の高札が現存しています。

西方寺

浄土真宗東本願寺派。高山家の屋敷内にあった持仏堂であったと考えられており、修道士と共に高山に帰った右近の父、飛騨守がこの場で祖母ジョアンに洗礼を施しています。

高山右近生誕の碑

高山氏が居住していたと言われる場所に1998年に設立された碑。自然石の石碑が静かな木立の中に建っています。
写真提供・ニッポン城めぐり

高山城跡

北方面(余野方面)からの侵入を防ぐために設けたと言われる城跡。現在は山の頂に平らな場所が残っていますが、遺構や遺跡は発見されていません。

光明寺

紫雲山光明寺と号する浄土真宗の古刹。鎌倉時代に製作された「伝親鸞像」は町文化財に指定されています。

高山マリアの墓

二組の夫婦の墓と伝えられている4基の墓。「マリア」の所伝は明らかではありませんが、右近の母の教名はマリアでした。

住吉神社

五穀豊穣を祈る農耕神が祀られていると伝えられている神社。天に向かって伸びる木々に包まれており神秘的な雰囲気が漂っています。

高山の棚田

世界に誇れる大阪の魅力ある景観。「ビュースポットおおさか」にも選定された感動的な田園風景がご覧いただけます。